1. 保障措置関連支援 (1995年4月~2000年4月)
日本は、IAEAの支援国調整プランに基づき、ウクライナの保障措置制度の確立及び核物質防護システムの整備のために以下の協力を行いました。
(1) 環境保護原子力安全省( MEPNS: Ministry of Environmental Protection and Nuclear Safety )及び国家原子力・放射線安全科学技術センター (SSTC: State Science and Technical Center on Nuclear and Radiation)国家への測定機材の供与等
- 放射線管理用サーベイメーター
- 非破壊測定器 ( α 線スペクトロメーター)
(2) キエフ原子力研究所 (KINR: Kiev Institute of Nuclear Research)への測定機材の供与等
- 放射線管理用サーベイメーター
(3) ハリコフ物理科学研究所 (KIPT: Kharkov Institute of Physics and Technology)への測定機材の供与等
- 放射線管理用サーベイメーター
- 非破壊測定装置 (マルチチャンネル・アナライザー、インスペクター・システム等)
- 放射線モニタリング機器 (ハンド・フット・クローズモニタ等)
(4) ハリコフ物理科学研究所への核物質防護システムの供与
- 周辺防護区域(周囲約4km) の防護システム強化のためマイクロ波センサー
- CCTVカメラ等の機材からなる新型システム
2. 医療機材供与 (1994年11月~2001年6月)
(1) 日本は、ウクライナに対し、第一次 (1997年5月完了)、第二次 (1998年8月完了)、第三次 (2000年4月完了)、第四次 (2001年6月完了) の計4回にわたり医療機材供与を行いました。
(2) 供与機材は、第一次及び第二次が磁気共鳴診断装置、超音波診断装置、X 線撮影装置、内視鏡、人工呼吸器、放射線量測定機器、有毒ガス測定機器等、第三次が 試薬、スペヤーパーツ、磁気共鳴診断装置、テレコバルト治療装置のアップグレード、X 線撮影装置のメンテナンス、第四次が内視鏡洗浄装置、負荷心電計装置、歯科用機器、歯科用X線撮影装置等の歯科機器が中心になっています。
(3) 供与機材は、国防省管轄下の21の軍病院に対し供与され、90年代の前半から半ばにかけて戦略核ミサイル (ICBM) の廃棄作業に従事した者及びチェルノブイリ原発の解体作業に従事した者の治療等に活用されました。
キエフ軍病院正面玄関 | MRI |