小泉総理(当時)のカザフスタン訪問(2006 年 8 月)をきっかけに両国の原子力平和利用に関する協力の機運が高まったこと等を背景として、日本はカザフスタンの核セキュリティ強化のための協力を実施しました。
本件協力では、同国の代表的な原子力施設であるウルバ冶金工場(核燃料工場)及び核物理研究所に対し、テロ等の脅威評価を踏まえた防護対策強化のための施設構築支援及び機材供与を行いました(ウルバ冶金工場:3.37 億円、核物理研究所:89 百万円相当)。
ウルバ冶金工場(ウスチカメノゴルスク市) | 工場のセキュリティ視察 |
核物理研究所(アルマティ市) | 研究所幹部との技術協議 |
また、カザフスタンにおける原子力施設の職員のセキュリティに関する専門性の強化を目的として、IAEA との連携のもとにアルマティにおいて核セキュリティ・トレーニング・コースを実施しました(6.3 百万円相当)。同コース参加者は、5 日間の講義や実習を通して核セキュリティに関する方法論や国際的知見について理解を深めました。
本件協力の重要性は、ソウル核セキュリティ・サミットにおける日・カザフスタン両国の国別報告においても強調されており、核テロ防止へ向けた国際的な取り組みに対しても大きく貢献することが期待されています。
完了式典 (2013年5月 核物理研究所) |
核セキュリティ・トレーニング・コース (2012年4月) |
事業完成記念プレート(ウルバ冶金工場) |