カザフスタン核セキュリティ強化支援事業
に係る完了式典の開催

2015年(平成27年)5月7日
日・カザフスタン核兵器廃棄協力委員会技術事務局

 2015年4月30日 、カザフスタン共和国エネルギー省において、カザフスタン核セキュリティ強化支援事業の完了式典が挙行され、日本側から薗浦外務大臣政務官、蒲原在カザフスタン日本国特命全権大使、カザフスタン側からカラバリン・エネルギー省筆頭副大臣、ジャンティキン同省原子力・エネルギー監視・監督委員会副委員長などが出席しました。

 カラバリン・エネルギー省筆頭副大臣は挨拶において、国際的にテロの脅威が高まるなかでカザフスタンの原子力施設の防護対策を強化した本事業の意義について触れ、核セキュリティの強化はウラン生産量世界第一位を誇る同国の原子力産業に対する信頼性の向上にも資するものであるとして、日本の支援に対して深甚なる謝意を表明しました。

 また、薗浦外務大臣政務官より、本年のCTBT発効促進会議の共同議長である日本とカザフスタンが核セキュリティ分野で共同歩調をとり、核実験による被害国、核兵器による被ばく国という立場から国際社会に対しメッセージを発信し続けていくことの重要性について発言がありました。

 本事業は、2011年11月に日・カザフスタン核兵器廃棄協力委員会と産業新技術省(当時。省庁再編後エネルギー省が事業を継承)の間で締結された実施取決めに基づき実施されたものです(総額4.32億円)。本事業によって同国ウルバ冶金工場(核燃料工場)及び核物理研究所の外周防護壁、検知センサー、監視カメラ、通信設備等が整備された結果、堅固な障壁が確保されるとともに侵入者に対する監視・検知能力が大きく改善しました。また、IAEAと協力して原子力施設職員に対する核セキュリティのトレーニングも実施されました。

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(了)