平成24年 5月30日
日露非核化協力委員会技術事務局
- ロシア政府が同国沿海地方ラズボイニク湾に建設中の原子炉区画陸上保管施設に対して日露非核化協力委員会が供与した浮きドック1隻、ジブ・クレーン2基及びタグ・ボート1隻(総額約45億円)の機供与完了式典が平成24年(2012年)5月18日に現地で執り行われました。
本式典は、日本国外務省関係者、露国営公社「ロスアトム」関係者、露沿海地方行政府等の関係者出席の下盛大に行われ、その模様は日露両国において報道されました。 - 現在、ロシア極東地域のラズボイニク湾及びカムチャツカ半島には、解体した退役原潜の原子炉区画73基が海上に一時保管されていますが、原子炉区画をより安全保管するには陸上保管が最善であるため、ロシア政府はラズボイニク湾に原子炉区画陸上保管施設の建設を進めています。
今般日露非核化協力委員会が供与した浮きドック、ジブ・クレーン及びタグ・ボートは、原子炉区画の陸揚げ、長期保管のための準備作業等に使用されます。 - 本式典においてロシア側関係者は、東日本大震災等による非常に困難な時期にあるにも拘わらず、原子炉区画陸上保管施設の運用に不可欠である機材の供与を日本政府が約束通り遂行してくれたとして深甚なる謝意を表明しました。
これに対し、日本政府関係者からは、今般の機材供与がロシア極東地域全体の核セキュリティ強化及び日本海の環境問題解決に寄与すると共に、アジア太平洋地域のパートナーとしてふさわしい日露関係の構築へと繋がっていくことへの期待が表明されました。
浮きドック「さくら」 | ジブクレーン(32t、10t) | タグボート「すみれ」 |