平成23年5月11日
日・ウクライナ核兵器廃棄協力委員会技術事務局
1.平成23年(2011年)4月22日(金)、ウクライナの首都キエフにおいて、ハリコフ物理技術研究所核セキュリティ強化プロジェクトに係る資金供与契約署名式が挙行されました。
同式典においては、政府関係者の立会いの下、佐々木肇日・ウクライナ核兵器廃棄協力委員会技術事務局長が総額1億7500万円のプロジェクト実施に係る資金供与契約に署名しました。
本件プロジェクトについては、本年1月に日・ウクライナ核兵器廃棄協力委員会とウクライナ国立科学アカデミーとの間で実施取決めが署名されており、同月のヤヌコヴィッチ・ウクライナ大統領訪日の際に発出された「日本・ウクライナ・グローバル・パートナーシップに関する共同声明」においても言及されています。
今回の資金供与契約署名によってプロジェクトの具体的な作業が開始されます。
2.本件プロジェクトの対象機関であるハリコフ物理技術研究所は、1998年からIAEA保障措置下にある、ウクライナ最大の核・放射線研究に関する研究機関です。
日・ウクライナ核兵器廃棄協力委員会は、核不拡散における同研究所の重要性に鑑み、今般ソ連時代から研究所内に保管されているバルク状核物質の特定のための質量分析システム構築、ならびにテロ等の新たな脅威に対抗するための外周防護システム強化への協力を決定しました。本件協力が核セキュリティ強化に向けたウクライナの包括的取組みに大きく資することが期待されます。
なお、本件協力は2002年のカナナスキス・サミットで採択された「大量破壊兵器及び物質の拡散に対するG8グローバル・パートナーシップ」の一環としても位置づけられています。